山手イタリア山庭園へ行ってきました。

横浜らしい異国情緒が漂うエリアの中でも、ここは特に“時間の流れがゆっくりになる場所”という言葉がぴったりで、初めて訪れたのにどこか懐かしいような、不思議と心が落ち着く風景が広がっていました。

園内を歩くとまず目を引くのが、洋館の美しい姿。
ひとつ目は 外交官の家[重要文化財]。
1910年、建築家J.M.ガーディナーによって設計され、
ニューヨーク総領事やトルコ特命全権大使などを務めた明治政府の外交官・内田定槌氏の邸宅として建てられた建物です。とんがり屋根が印象的で、当時の華やかで気品ある暮らしが今もそのまま残っているかのよう。内部の細かな装飾や窓辺の光の入り方まで美しく、思わず足を止めて眺め続けてしまうほど。
現在の場所へは平成9(1997)年に移築復元されたという説明を知ると、
ここに再び息を吹き込まれた歴史もまた胸に響きます。

そしてもうひとつの洋館、ブラフ18番館[横浜市認定歴史的建造物]。
大正末期にオーストラリアの貿易商バウデン氏の住まいとして建てられ、
のちにカトリック山手教会の司祭館としても使われていたそうです。
フランス瓦の屋根が特徴的で、外交官の家よりやや柔らかい雰囲気を纏っている印象。

明るい日差しが室内に優しく差し込み、
ここで過ごす人々の会話まで聞こえてきそうな温かさがありました。

こちらは平成5(1993)年に移築復元されたとのことで、
長い年月を経ても多くの人に愛され続けていることが伺えます。
「イタリア山」という名前の由来も素敵で、明治13(1880)年から明治19(1886)年
までイタリア領事館が置かれていたためにこの名が生まれました。
庭園のデザインもイタリア式を模していて、水や花壇が幾何学的に配置され、
整形花壇では四季ごとに彩りが変わります。

季節が変わるたびに表情が違う庭園に出会えるのも魅力のひとつですね。

そしてもうひとつ、外せないのが展望テラス。
思わず深呼吸したくなるような開放感。
写真や絵画のモチーフとして親しまれているというのも納得で、
カメラを構えたくなる瞬間がたくさんありました。
のんびり散策を楽しみながら歴史に触れられ、
さらに横浜の景色まで一望できてしまう場所。
また季節が変わった頃に、ふらりと再訪したいと思います。