学校の夏休みも終わり通常モードの世の中、この季節になると思い出すことがある。
合同庁舎でアルバイトした時のこと、農林系の部署にいた。夏休みに巣箱コンクールがあった。夏休み中に制作して応募するというものだった。私の仕事は応募されてくる巣箱のリスト作り。とても精密に作られているもの。とても斬新なものや、壊れてしまいそうなくらいアーティスティックなものさまざま。その中で忘れられない作品があった。
小学校1年生の作品。作品には題名と名前が記載されたラベルが貼られている。
その子の作品は大人に手伝ってもらったんだろうなと思えるとても上手な巣箱。
宮城県の県北の男の子だった。
その巣箱に貼られているラベルを見て思わず笑ってしまった。
ラベルには小学校1年生らしい可愛いたどたどしい文字で「しじゅうからの巣箱」と書いていた文字を消し、その上に「すずうからの巣箱」と書いてあった。ん????かなり訛ってる。
消す前の表記正しいのに!!!「しじゅうから」の文字は完全には消えてなかった。
きっとお祖父さんと一緒に作っていて「すずうから」と言っていたんだろうなと。どのような過程でこの表記になったのか色々と想像してしまった。私にとって「すずうから」は夏の日の思い出だ。
